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Zenobiaflex/ゼノビアフレックス

The Zenobiaflex is a Japanese twin-lens reflex camera that appeared in the early 1950s. It was born out of the corporate history that spanned from Okada Optical Works to Daiichi Kogaku and later Zenobia Kogaku, and several models were released, ranging from the Type I to the Automat. Although it occupied a mid-tier position in the domestic camera market at the time, it earned recognition for its reliable imaging performance and a design refined through unique improvements.

Zenobiaflexは1950年代前半に登場した日本製の二眼レフカメラである。岡田光学精機から第一光学、さらにゼノビア光学へと続く企業の歴史の中で生まれ、I型からAutomat型まで複数のモデルが展開された。当時の国産カメラ市場においては中堅的な存在ながら、堅実な描写性能と独自の改良を重ねた設計で支持を得た。

館長の購入記録
・購入日:2025/08/02
・購入場所:Yahoo!オークション
・購入価格:¥1,201

DATA/データ

  • Manufacturer: Daiichi Kogaku (later Zenobia Kogaku)
  • Film Format: 120 roll film, 6×6 cm frame size
  • Lens: Neo-Hesper 75mm f/3.5 (4-element design)
  • Shutter: Daiichi Rapid, Zenobia Rapid, or Zenobia MX (depending on model)
  • Film Advance: Red window
  • Country of Origin: Japan

A rare advertisement from 1953 (Showa 28)

Zenobiaflexの歴史と基本概要

  • メーカーの沿革と第一光学の歩み
  • 二眼レフとしての構造と特徴
  • 中判カメラ市場での位置づけ

メーカーの沿革と第一光学の歩み

戦前に岡田光学精機として活動していたメーカーが1951年に第一光学へ改称し、ゼノビアブランドを本格展開した歴史がある。ワルタックス系のセミ判から始まり、6×6判の二眼レフまで裾野を広げた。1956年に経営破綻し、社名をゼノビア光学として再建するが1958年に再度破綻に至る。Zenobiaflexはこの動的な数年間に登場した製品群であり、企業の盛衰を映す資料価値も高いと言える。社名変更の年代が明確であるため、ボディ刻印の「Daiichi Kogaku」か「Zenobia Kogaku」かは製造期の手がかりとなる。

二眼レフとしての構造と特徴

Zenobiaflexは撮影レンズとビューレンズを縦に配した二眼レフでウエストレベルでのピント合わせとスクリーン構図が基本である。120フィルムを使用し、6×6cmの正方形フォーマットで撮影できる。視差の少なさ、静かなシャッター動作、スクエア構図の編集耐性はポートレートやスナップで強みになる。一方、接写では視差補正やパララックスの把握が求められるため、距離目安やアクセサリーの有無が実用性を左右する。

中判カメラ市場での位置づけ

当時の国産カメラは廉価機から高級機まで多層の市場を形成していた。第一光学は製品品質で中堅に位置づけられ、Zenobiaflexも堅実な造りと実用性で評価を得た。ブランド名の頭文字がアルファベットのZである点は二眼レフの銘柄史でも稀でコレクションの観点でも識別しやすい。総じて、入手しやすい価格帯で中判の描写を味わえる選択肢として価値がある。

日本製の6×6cm判(中判)二眼レフカメラで「AからZまで」の二眼レフブランド中「Z」で始まるのはこのZenobiaflexのみとされている。

Zenobiaflexのモデル展開と評価

  • 各モデルのレンズ仕様と違い
  • シャッター方式とフィルム送りの特徴
  • 市場価格とコレクション価値

各モデルのレンズ仕様と違い

Zenobiaflexは複数の派生が確認でき、撮影レンズやビューレンズの仕様が段階的に変化している。I型は4枚構成のネオヘスパー75mm F3.5を採用し基礎描写を支える設計である。II型では撮影レンズが77.5mm F3.5へ改められ、ビューレンズがView Hesper F3.2となりファインダー像の明るさが向上した。FIIでは基本光学を継承しつつ、刻印や一部仕様が更新されている。Automatはネオネスパー75mm F3.5を搭載し、シリーズ中で最も操作系の近代化が図られた位置づけである。

モデル別の主要仕様一覧

モデル発売年撮影レンズビューレンズシャッターフィルム送り・巻上げ備考
I1953年Neo-Hesper 75mm F3.5(4枚)記載外が多いDaiichi Rapid赤窓式・ノブ入門的構成だが堅牢
II1954年Neo-Hesper 77.5mm F3.5View Hesper F3.2記載資料に差異セミオートマットファインダーが明るい
FII1957年Neo-Hesper 同等View系同等Zenobia Rapidセミオートマット刻印や価格設定の更新
Automat1957年Neonesper 75mm F3.5同等Zenobia MXオートマット・レバー操作性がシリーズ最良

※シャッター名やビューレンズ表記は実個体で差が見られる場合があり、ボディ刻印の確認が確実である。

シャッター方式とフィルム送りの特徴

I型は赤窓でコマ位置を確認する方式で巻き過ぎ防止は使用者の注意が前提である。II型以降はセミオートマットが導入され、フィルム先端を合わせて巻き上げるとカウンターが自動で1に復帰する仕組みとなる。FIIでは名称変更を伴うシャッターが採用され信頼性とコストの最適化が図られた。Automatはレバー巻き上げと自動停止を備え、撮影リズムを大きく改善する。こうした進化は同時期の国産TLRがたどった合理化の流れと歩調を合わせており、後期モデルほど操作が直感的になる。

市場価格とコレクション価値

近年の国内オークション落札例では出品点数は多くないが入手難度は極端ではない。動作未確認の個体から整備済みまで幅があり、価格は最安1円、最高6,380円、平均1,782円というデータがある。外観の保存状態、シャッターの整調、ヘリコイドのグリス、スクリーンの透明度などが評価を左右するため、実用優先なら整備履歴の明確な個体が選びやすい。社名刻印の違いは製造期の指標となり、資料性を重視する収集では銘板の違いを抑えておくと良い。

総括:Zenobiaflex(ゼノビアフレックス)の魅力

Zenobiaflexは堅実な描写力と改良を重ねた操作性によって一定の支持を集めた。I型からAutomat型までのモデル変遷は国産カメラが赤窓式からオートマット式へと進化していく過程を示しており、当時の技術革新を理解する上で貴重な資料となっている。

以下に記事全体の要点をまとめる。

  • 戦後の国産中判TLRを象徴する歴史的背景が明快
  • 120フィルムで6×6判の正方形描写を気軽に楽しめる
  • IからAutomatまで仕様差が明確でコレクション向き
  • I型の赤窓式は原点を知る操作感が得られる
  • II型とFIIはファインダーの明るさと扱いやすさが魅力
  • Automatはレバー巻きと自動停止でテンポ良く撮影できる
  • 刻印やシャッター名の違いが個体識別の要点となる
  • 中古市場の価格帯が穏当で導入ハードルが低い
  • 資料性と実用性のバランスが良く中級者にも適する
  • Zenobiaflexは歴史と実用を両立させた中判TLRの一つ

(参照:第一光学 – https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E5%85%89%E5%AD%A6)(参照:Yahoo!オークション 「ゼノビアフレックス」の落札相場・落札価格 – https://auctions.yahoo.co.jp/closedsearch/closedsearch/%E3%82%BC%E3%83%8E%E3%83%93%E3%82%A2%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9/0/)(参照:国立科学博物館 研究報告『わが国の双眼鏡製造技術の発達史』附表(1951年の社名改称の記載) – https://www.kahaku.go.jp/research/publication/sci_engineer/download/31/BNMNS_E3104.pdf)

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