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藤田一咲【ローライフレックスの時間】Time with Rolleiflex

The photo essay Rolleiflex no Jikan by Issaque Foujita is a book that depicts the gentle everyday life with the classic camera, the Rolleiflex. It is neither a technical photography guide nor a specialized camera manual. Written in a relaxed style and filled with evocative photographs, this book focuses more on the experience of “spending time with photography” rather than the act of shooting itself. For those who want to try using a Rolleiflex or wish to deepen their appreciation of film cameras, this work holds value both as an introductory guide and as an enjoyable read.

藤田一咲氏による写真エッセイ『ローライフレックスの時間』はクラシックカメラ「ローライフレックス」との穏やかな日常を描いた一冊である。写真の技術書でもなければカメラの専門書でもない。ゆったりとした文体と味わい深い写真で綴られるこの本は、撮影そのものよりも“写真と過ごす時間”に焦点を当てているのが特徴だ。これからローライフレックスを使ってみたい人やフィルムカメラの魅力をもっと感じたい人にとって、本書は入門書としても読み物としても価値のある作品といえる。

館長の購入記録
・購入日:2010/11/04
・購入場所:楽天BOOKS
・購入価格:¥750

DATA/データ

  • Publisher:枻出版社
  • Author:Issaque Foujita/藤田一咲
  • Release:2005/11/30
  • Paperback:219page
  • Language:Japanese/日本語
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 477790458X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4777904587
  • Price:¥650

脱力系写真本『ローライフレックスの時間』の魅力

  • ゆるく楽しむローライとの日々
  • 安心の使い方解説
  • 正方形写真の美しさとは

ゆるく楽しむローライとの日々

言ってしまえば、この本は「撮影のハウツー本」ではなく「カメラと過ごす日常を描いたエッセイ集」である。カメラマン・藤田一咲氏が街歩きや旅先でローライフレックスを手にしながら感じたことや、何気ない瞬間を切り取ったエピソードが綴られている。ゆるやかな文章と穏やかなトーンで語られる経験は読者にも「写真ってこうやって楽しんでいいんだ」と気づかせてくれる。例えば構図や露出にこだわりすぎず、自分の感性に任せて撮影する様子などは肩肘張らずにカメラと付き合うヒントになる。

初心者も安心の使い方解説

ここでは、ローライフレックスの基本操作についても触れられている点が注目だ。フィルムの装填方法やシャッターの切り方、ファインダーの見え方など、初めて二眼レフを手に取る人にとって不安になりがちな部分を丁寧に紹介している。特に「買ったはいいが使い方がわからない」という読者にとっては背中を押してくれる内容である。私であれば、こうしたポイントを最初に読めるだけで安心感が大きく変わる。マニュアルではないが要点を押さえた実践的な説明になっている。

正方形写真の美しさとは

掲載写真はローライフレックス(二眼レフカメラ)特有の6×6の正方形フォーマットである。正方形の写真には独自のバランス感覚と美しさが宿る。中心に視線を集める構図や、上下左右の均等な余白は他のフォーマットでは味わえない感覚だ。藤田氏の作品では被写体との距離感や空気感を正方形の中でうまく表現しており、それを見るだけでも構図の勉強になる。おそらく正方形写真の魅力を直感的に理解できるだろう。

『ローライフレックスの時間』は入門書にも最適

  • 歴史や機種の基本も紹介
  • 他の関連書との違いは?
  • 購入前に知っておきたい注意点

歴史や機種の基本も紹介

巻末にはローライフレックスの歴代モデルやレンズの種類、オプションパーツの紹介がある。これにより、自分が使っているモデルの背景や、これから手に入れたい個体の見極めに役立つ情報を得ることができる。もちろん全体を網羅した専門書ではないが、全体像をつかむにはちょうどよいレベルでまとめられている。カメラ名の正確さについては一部指摘もあるが、入門者にとっては十分に実用的なガイドとなる。

他の関連書との違いは?

これには、同シリーズの『ハッセルブラッドの時間』と比較することで特徴が浮かび上がる。どちらも脱力系の写真エッセイであるが『ローライフレックスの時間』の方がより柔らかく、初心者向けの雰囲気が強い。文章量が控えめで、写真の比率が高いため直感的に読み進められる。また『カメラ・ライフ vol.3』のように露出計や撮影技術を深く解説する本とは異なり、本書は「撮りたくなる気持ち」を引き出す構成になっている。

購入前に知っておきたい注意点

文庫本サイズであるため、写真や図解が小さく見づらいと感じる読者もいる。また、撮影データ(シャッタースピードや絞り値)などの詳細が省略されており、技術的な参考資料としては物足りなさを覚える可能性もある。さらに、一部に誤った型番の記載があると指摘があり、これはクラシックカメラに詳しい読者にとっては不満点となりうる。前述の通り、入門者には使いやすいが深く知りたい人には補助的資料として扱うのが良いだろう。

総括:写真家・藤田一咲が『ローライフレックスの時間』で伝える魅力

・脱力系のエッセイ調で写真との向き合い方を描いている
・初心者でも扱いやすいよう基本操作がわかりやすく解説されている
・正方形フォーマットの写真美が直感的に伝わる構成になっている
・ローライフレックスの歴史や機種に触れる導入資料として機能している
・関連書籍と比較しても柔らかく読みやすい内容となっている
・形式や記載内容に一部注意点があり、補助的資料としての併用が望ましい

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