The Flexaret VI, produced by the Czechoslovak company Meopta in the 1960s, is known as a highly refined twin-lens reflex camera. Featuring a robust metal body and an elegant design, this model offered an excellent balance between usability and image quality, earning broad support from photography enthusiasts of its time.
Flexaret VI(フレクサット6)はチェコスロバキアのMeopta社が1960年代に送り出した完成度の高い二眼レフとして知られている。堅牢な金属ボディと洗練されたデザインを備え、操作性と描写力のバランスに優れたこのモデルは当時の写真愛好家に広く支持された。
館長の購入記録
・購入日:2025/07/30
・購入場所:Yahoo!オークション
・購入価格:¥4,465

DATA/データ
- Manufacturer: Meopta (Czechoslovakia)
- Model: Flexaret VI
- Production Years: 1961–1967
- Taking Lens: Belar 80mm f/3.5
- Viewing Lens: Anastigmat 80mm f/3.0
- Shutter: Meopta Metax, B–1/400s (varies by unit)
- Focusing Range: Approx. 1 m to infinity
- Weight: Around 970 g
Flexaret VI (フレクサット6)の歴史と基本情報
- 製造背景とMeopta社の歴史
- 主な仕様とフィルム形式
- レンズ性能と描写の特徴
- シリアル番号とモデルの特定
製造背景とMeopta社の歴史
Flexaret VIはチェコスロバキアの光学企業Meoptaが手がけた二眼レフラインの中核モデルである。Meoptaは1933年創業のOptikotechnaを源流とし、戦後に社名をMeoptaへと改め拡大路線の中でFlexaretシリーズを育てた。シリーズは家庭用からアマチュア上級者までを想定し、堅牢な金属外装と扱いやすさを重視した設計思想を貫いている。1950年代末には国際博覧会での受賞歴もあり、同社のカメラづくりは国内外で一定の評価を得ていた。
Flexaret VIの位置づけは操作系が成熟した中期モデルで巻き上げと同時にシャッターがチャージされる自動化の進展と製造品質の底上げが進んだ時期にあたる。東欧圏の写真文化を支えた実用機として普及しつつ、クラシックカメラとしての造形的魅力でもコレクション性を高めている。
主な仕様とフィルム形式
Flexaret VIは中判6×6判の二眼レフで120ロールフィルムを標準とする。専用アダプターを用いれば35mmフィルム撮影にも対応する設計で同時期の競合機に比べても拡張性が高い。撮影レンズはMeopta Belar 80mm F3.5、ピント用レンズはMeopta Anastigmat 80mm F3.0を基本とし、描写の安定性と操作レスポンスの良さを両立している。シャッターは主にMetaxが採用され、個体によっては別仕様が存在する。
主要スペック表
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使用フィルム | 120(6×6)/アダプターで35mm対応 |
| 撮影レンズ | Meopta Belar 80mm F3.5 |
| ピント用レンズ | Meopta Anastigmat 80mm F3.0 |
| シャッター | 主にMetax(個体差あり) |
| シャッター速度 | B〜1/400(Metax採用機の代表例) |
| 露出計 | 内蔵なし(外付け使用が前提) |
| 最短撮影距離 | 約1m(クローズアップレンズで短縮可) |
| ファインダー | ウエストレベル(拡大ルーペ付) |
| 本体 | 金属外装、機械式、セルフタイマー搭載 |
表のとおりFlexaret VIは拡張性と実用性のバランスが取れている。シャッター速度は採用機構に依存するが代表的なMetaxではB〜1/400とされ、日中屋外から屋内低照度までカバーしやすい。35mmアダプターの存在は入手しやすいフィルムを活用した運用の柔軟性につながる。
レンズ性能と描写の特徴
Belar 80mm F3.5は4枚構成のクラシックな設計で絞れば画面周辺まで素直に解像し、発色は落ち着いた階調重視の傾向にある。開放付近ではボケが柔らかく、ポートレートで肌の質感を穏やかに表現できるのが魅力である。コントラストは過度に強調されず、ネガフィルムのラチチュードと相性が良い。フレア耐性は現代レンズに比べれば控えめで、逆光時はフードの併用が安定運用の鍵となる。
アダプター使用時の35mm撮影では画角の変化により被写界深度の感覚が変わるため、絞りと距離の管理が一層重要になる。総じて丁寧なピント操作と露出管理に応えるポテンシャルを備えた描写特性であり、風景から人物まで幅広い用途に対応する。
シリアル番号とモデルの特定
Flexaretシリーズは製造番号の推移からモデルを特定できる場合が多い。
- Flexaret I〜III:シリアルは1万台以下が多く「automat」表記は存在しない
- Flexaret IV:1955〜1961年頃、シリアルは2万台〜4万台
- Flexaret V:IVと同時期に並行生産されたバリエーション
- Flexaret VI:1961〜1967年頃、シリアルはおおむね3万台から始まる
- Flexaret VII / VIIa:1967〜1970年頃、5万台以上が中心

これらの情報はモデル判別の手掛かりとなり、とくに中古市場では購入判断の参考になる。
Flexaret VI (フレクサット6)の操作性と評価
- オートマット機構と使いやすさ
- デザインと重量感の特徴
- 中古市場での価値と価格
- 総括:Flexaret VIの魅力と選び方
オートマット機構と使いやすさ
Flexaret VIの操作性を語るうえで巻き上げと同時にシャッターチャージが完了するオートマット機構は欠かせない。フィルム搬送とカウンターが連動するため、コマ間の管理が容易でテンポ良く撮影を継続できる。シャッターボタンは作動感が明瞭で、ブレを避けたい場面ではケーブルレリーズと三脚の併用が有効である。
ピント合わせはレバー式でファインダーの拡大ルーペを併用することでピント面の山がつかみやすい。ファインダースクリーンは現代機に比べて明るさが控えめであるが、屋外撮影や被写体コントラストが高い場面では実用上の支障は少ない。暗所では絞りとシャッター速度の選択を慎重に行い、手ブレ限界を意識した運用が成果につながる。以上の点を踏まえると機械式中判としての学習コストは低く、はじめての二眼レフとしても適した設計である。



Rolleiの操作性を意識しつつも独自の改良を加えており、撮影テンポを損なわず快適に使える点が高く評価されている。
デザインと重量感の特徴
金属外装とクロムパーツのコントラストが生む端正な外観は同時期の欧州機に通じる工業美をまとっている。外装の角は適度に面取りされ、操作部材は手探りで位置が分かるよう配置が最適化されている。重量は約1kg級で携行時の負担はあるが、シャッター作動時の反動を抑え、低速側でも安定したフレーミングを助ける。ストラップの取り回しとグリップ位置を工夫すれば街歩き撮影でも十分に扱えるバランスである。
仕上げの均質性は個体差があるため外装の腐食や革貼りの劣化、ファインダーの曇りなどは購入時点で確認したい。整備済み個体では巻き上げフィールとシャッター作動音が小気味よく、操作体験そのものが撮影の満足度を押し上げる。要するに、実用品としての堅牢さと鑑賞物としての造形美を両立した一台である。
中古市場での価値と価格
中古市場では外観コンディションとシャッター整備の有無が価値を左右する。実用重視の個体は手の届きやすい価格帯から流通し、外装美品や整備履歴の明確なものは相応の評価となる。アクセサリーの同梱、特にフードやクローズアップレンズ、35mmアダプターなどの希少度が価格に反映される傾向がある。
購入検討時はシャッター全速の粘りや不整、ピント合わせのガタ、ファインダーの曇りやプリズム劣化、フィルム室の遮光状態などを体系的に点検すると判断がぶれにくい。整備費用を含めた総コストを見積もり、撮影目的に照らして最適な個体を選ぶのが得策である。以上の点を踏まえるとFlexaret VIはコストと満足度の均衡が取りやすいモデルといえる。
総括:Rolleiに並ぶ人気を誇ったFlexaret VI (フレクサット6)



Flexaret VIはチェコスロバキアのMeopta社が生んだ二眼レフカメラの中でも完成度が高いモデルであり、堅牢な金属ボディと洗練されたデザイン、そして安定した描写性能を兼ね備えている。オートマット機構による快適な操作性や35mmアダプターへの対応力は当時のユーザーにとって大きな魅力であった。
以下に記事全体の要点をまとめる。
- 中判6×6のため解像と階調が豊かで作品づくりに適する
- Belar 80mmの描写は絞り次第で硬軟の表現が可能
- オートマット機構でテンポよく撮影を継続できる
- 金属外装の剛性が高く長期使用の相棒として信頼できる
- ファインダーは暗めのため撮影環境の工夫が必要
- 付属品やアダプターで用途拡張ができて運用が柔軟
- 整備履歴と作動音で個体の当たり外れを見極めやすい
- 価格帯は手頃で初めての二眼レフとして選びやすい
- 表現志向のポートレートと風景双方に対応できる
- 総合的にFlexaret VIは実用と所有欲を満たす選択肢となる
【参考情報】(参照:Brief history | Meopta :: Better view of the world – https://www.meopta.com/en/brief-history/)(参照:Manual-Flexaret-VI-en.pdf – https://flexaret.sk/wp-content/uploads/2025/01/Manual-Flexaret-VI-en.pdf)(参照:Flexaret – Wikipedia – https://en.wikipedia.org/wiki/Flexaret)




