Display items:72

【テレ・ローライ実用ガイド】ローライ公式マニュアル/Tele-Rolleiflex in Practical Use

The dedicated booklet introduced here was created to maximize the potential of the 135mm medium-telephoto model, the Tele-Rolleiflex. Based on the operations shared with the standard and wide-angle versions, it comprehensively covers the unique specifications and points of caution specific to the Tele model, the use of Rolleinar lenses for close-up photography, methods for checking depth of field, and a complete list of accessory codes. Despite its compact size, the booklet condenses highly practical information that proves invaluable in the field, making it an essential resource for correctly understanding the Tele-Rolleiflex and achieving precise photographic expression.

焦点距離135mmの中望遠モデル「テレ・ローライフレックス」の特性を最大限に活かすために用意されたのが本稿で紹介する専用冊子である。標準機やワイドアングル機と共通する操作部分を前提に、テレ機ならではの仕様や注意点、そして近接撮影を可能にするRolleinarの使い方や被写界深度の確認方法、各種アクセサリーのコード一覧までを網羅している。コンパクトな冊子ながら、撮影現場で役立つ実用的な情報が凝縮されており、テレ・ローライフレックスを正しく理解し、精度の高い写真表現を行うための貴重な資料といえる。

館長の購入記録
・購入日:2025/08/31
・購入場所:Yahoo!オークション
・購入価格:¥447

DATA/データ

  • Manufacturer: Franke & Heidecke, Braunschweig, Germany
  • Product: Tele-Rolleiflex Supplementary Booklet
  • Purpose: Practical guide covering Tele-specific features and accessories
  • Content Highlights: Depth of field tables, close-up distance/magnification charts, finder and loupe instructions, accessory code list
  • Publication Code: E 1061
  • Printed in: Germany, circa 1961

テレ・ローライ|実用ガイドの整理・要約Ⅰ

  • Carl Zeiss Sonnar 135mmの特徴
  • Rolleinar 0.35と0.7の活用範囲
  • 被写界深度表から分かる留意点

Carl Zeiss Sonnar 135mmの特徴

テレ・ローライフレックスは6×6判の二眼レフで撮影レンズにCarl Zeiss Sonnar 135mm F4、視野レンズにHeidosmat 135mm F4を搭載する。画角は約33度で一般的な80mm標準のローライに比べて明確な中望遠域を担う設計である。ベイヨネットはサイズIIIで純正フードやフィルター、クローズアップレンズ群を共用できる。
最短撮影距離は∞から約8.5フィート(約2.6m)までで、人物のバストアップや舞台などの少し距離を取った被写体に向く。最短距離が長い点はテレ機の特性であり、近接撮影は後述のRolleinarを用いて補うのが前提となる。ファインダーフードには拡大鏡とスポーツファインダーを備え、動体のフレーミングにも配慮した作りである。

135mm Sonnarはフレアの少ない描写と穏やかなボケを両立し、ポートレートやディテール強調に適している。

Rolleinar 0.35と0.7の活用範囲

テレ機の最短距離を縮める主役がRolleinarである。テレ専用の0.35と0.7はヒンジ付き二連クリップオン構造で、撮影とフード内の視野補正が一致するよう設計されている。加えて通常のRolleinar 1・2・3との重ね掛けも想定され、段階的にワーキングディスタンスを詰められる。
実用域の目安を以下に整理する。数値はレンズ前板から被写体までの距離で倍率は概算である。

構成合焦域(from〜to)最大倍率(概算)画面に入る被写体の目安
0.359フィート2インチ〜4フィート5インチ約1:8.6約18.25インチ四方
0.74フィート6.5インチ〜3フィート1.5インチ約1:5.9約13.5インチ四方
13フィート3.5インチ〜2フィート4.75インチ約1:4.8約10.25インチ四方
0.35+12フィート6.25インチ〜2フィート1.5インチ約1:3.8約8.125インチ四方
0.7+12フィート1.5インチ〜1フィート8.5インチ約1:3.2約6.75インチ四方
21フィート8.5インチ〜1フィート6インチ約1:2.7約5.75インチ四方
0.35+21フィート6インチ〜1フィート3.75インチ約1:2.3約4.875インチ四方
0.7+21フィート3.75インチ〜1フィート2.25インチ約1:2約4.375インチ四方
31フィート2.25インチ〜1フィート1インチ約1:1.8約3と13/16インチ四方
0.35+31フィート1インチ〜11と3/4インチ約1:1.65約3と5/8インチ四方
0.7+311と3/4インチ〜11インチ約1:1.55約3と5/16インチ四方

Rolleinarはパララックス補正済みで視差による構図ズレを抑えられる。近接になるほど被写界深度は浅くなるため、三脚の併用と丁寧なピント微調整が成果につながる。

被写界深度表から分かる留意点

135mmという焦点距離は6×6判でも被写界深度が浅く、ピント位置の選択と絞り運用が仕上がりを左右する。冊子の被写界深度表はF4からF22まで、撮影距離ごとに前後の許容範囲を一覧化しており実地での判断に役立つ。
使い方はシンプルである。まず想定の撮影距離を決め、次に被写体の動きと求める背景ボケに応じて絞りを選ぶ。人物の上半身ならF8〜F11、全身や複数人数ならF11〜F16が安全域となる場面が多い。遠景ではF16〜F22でパンフォーカスに近づくが、回折の影響を考えF16付近を上限とする選択も合理的である。
また、近接用Rolleinar使用時は同じ絞りでも被写界深度がさらに薄くなる。ピントは目に合わせ、拡大鏡を立てて焦点を追い込む。シャッター速度が下がる場合はケーブルレリーズや三脚を併用し、ブレ要因を排除するのが得策である。

テレ・ローライ|実用ガイドの整理・要約Ⅱ

  • フィルターの種類と補正値の一覧
  • ファインダーとルーペの交換方法
  • アクセサリーコードで探す周辺機材
  • 総括:テレ・ローライ 実用ガイドの活用法

フィルターの種類と補正値の一覧

純正フィルターはベイヨネットIIIで装着し、冊子には露出補正の目安が併記されている。以下は主要フィルターの整理である。補正値は段数の目安で内蔵露出計や外部露出計で整合を取ると安定する。

区分フィルター補正値の目安
白黒ライトイエロー+1段
白黒ミディアムイエロー+1.5段
白黒ライトグリーン+1段
白黒グリーン+1.5段
白黒オレンジ+1.5〜3段
白黒ライトレッド+2〜3.5段
白黒ライトブルー+0.5段
白黒UV+0.5段
カラー補正(青かぶり補正)R10段
R2+0.5段
R5+0.5段
R11+1段
カラー補正(赤かぶり補正)B10段
B2+0.5段
B5+1段
B11+1.5段
汎用ND2+2段
汎用ND4+4段
汎用ローライポール(偏光)+1.5段

白黒では黄色系が空と肌のコントラストを整え、緑は葉のトーンを持ち上げる。オレンジや赤系は空の階調を強める反面、露光増加が大きい。カラー補正は色温度の偏りを整える用途で、R系は青かぶり、B系は赤かぶりに対応する。偏光は反射除去と色飽和に有効だが、ファインダー像も減光するため明るい場面での使用が扱いやすい。

ファインダーとルーペの交換方法

ファインダーは両用構造で腰高撮影と目線撮影の双方を想定した設計である。
ルーペを起こすときはフード内のダイレクトファインダーパネルを指で軽く内側へ押し込み、上端をそっと持ち上げる。拡大鏡は目に近づけ、微妙な前後動で最良の焦点を探る。畳む際は支えを下方向に押し戻す。
スポーツファインダーはパネルを最後まで押し込み、フード前面の小窓を開放する。内枠越しに被写体を捉え、もう一枚の拡大鏡で合焦するのが流れである。カメラは水平を保ち、素早いフレーミングを心がけると歩留まりが上がる。
ルーペの交換は二系統ある。上部ルーペはダイレクトファインダーを開き、上面の保持ばねに向かって前方へ押し込み持ち上げて取り外す。装着時はばねに当てて「カチッ」と固定されるまで押し込む。背面ルーペはフードを開け、背面小窓の左右にある保持クリップを内側からつまみ、レバーを引いて外す。取り付け後は保持ばねを前方に押し込んで固定し、最後に柔らかい布で清掃して仕上げる。

いずれも力任せは禁物で各部のばねとツメの向きを確かめながら操作するのが安全である。

アクセサリーコードで探す周辺機材

冊子には購入時の発注に使えるコードが併記されており、必要な周辺機材を効率的に特定できる。主要どころを下表にまとめる。

コード製品名・用途
BETELエブレディケース(露出計用ガラス収納付)
BELED / BELKA露出計保護キャップ(革/プラ)
FOCLI / FOGUZネックストラップ/肩当て
CECAPクロムメッキレンズキャップ
PENTAローライ・ペンタプリズム
CEOBEレンズフード(Bayonet III)
TELARRolleinar 0.35(9’2”→4’5”)
TEZWIRolleinar 0.7(4’6½”→3’1½”)
CEPUNRolleinar 1(3’3½”→2’4¾”)
CEODORolleinar 2セット(1’8½”→1’6”)
CETRERolleinar 3セット(1’2¼”→1’1”)
ROLCERolleikin 2.8(35mm化キット)
TEMASRolleikin用ダイレクトビューマスク
PLANGフラットガラス予備
FOFIXRolleifix三脚ヘッド
FOBUMピストルグリップ
FOHANリストループ
FOEAD-TELE / FOENG-TELE三脚ネジ3/8インチ/1/4インチ対応

アクセサリーは描写や操作性に直結する。とくにRolleinar群とフード、三脚周りは撮影の確実性を高める装備であり、機材準備の優先度は高いといえる。

総括:テレ・ローライ実用ガイドの活用法

この冊子はテレ・ローライを使いこなすために欠かせない補助資料である。小冊子ながら内容は濃く、テレ・ローライを精密かつ効果的に活用したい写真家にとって、信頼できる実践的なガイドとして大きな価値を持つ。

以下に記事全体の要点をまとめる。

  • 135mm Sonnarは6×6で中望遠の表現力を担う
  • 最短8.5フィートをRolleinarで段階的に短縮する
  • 0.35と0.7は視差補正済みで実戦投入が容易
  • 被写界深度は浅くF8〜F11の運用が安定
  • 近接では拡大鏡を使い目にピントを置く
  • スポーツファインダーで動体の構図決定を速める
  • 白黒は黄色系や緑でトーン調整がしやすい
  • カラー補正はR系とB系で色偏りを整える
  • 偏光やNDは減光分の露光増を忘れない
  • コード表で純正アクセサリーを迅速に特定する

(参照:ZEISS Historical Products Photography – https://www.zeiss.com/consumer-products/us/service/download-center/historical-products/photography.html)
(参照:ZEISS Sonnar T* 2,8/135 データシート – https://www.zeiss.com/content/dam/consumer-products/downloads/historical-products/photography/contax-yashica/en/datasheet-zeiss-sonnar-28135-en.pdf)
(参照:Rollei Brand About – https://www.rolleianalog.com/ueber-uns/?lang=en)

Please share if you like.
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!